アメリカで人口増加率が高い都市圏ランキング

アメリカで人口増加率が高い都市圏ランキング エンタメ

アメリカで人が増えている都市はどこか。上位10のうち4つがテキサス州、3つがフロリダ・ノースカロライナ・サウスカロライナと、顔ぶれははっきり南部に寄っています。

使うのは米国勢調査局(U.S. Census Bureau)の人口推計。2025年7月1日時点の都市圏(Metropolitan Statistical Area)別の推計値が2026年に公表されており、2020年からの5年間の増加率で並べました。

対象は2025年の人口が100万人以上の56都市圏です。人口の小さい都市圏は数千人の増減で率が大きく動くため、規模をそろえました。全米の人口は3億3,157万8,104人(2020年)から3億4,178万4,857人(2025年)へ、5年間で3.1%増えています。

※数値は米国勢調査局 Population Estimates Program(2020–2025年ビンテージ)の各年7月1日時点の推計。都市圏の区分は2023年時点の定義によります。

順位 都市圏(州) 2020年から2025年の人口増加率 2025年の人口 5年間で増えた人数
1位 オースティン(テキサス州) 13.9% 2,620,945人 320,773人
2位 ローリー(ノースカロライナ州) 12.6% 1,595,720人 178,338人
3位 ジャクソンビル(フロリダ州) 10.7% 1,785,500人 172,478人
4位 ダラス・フォートワース(テキサス州) 10.6% 8,477,157人 809,741人
5位 オーランド(フロリダ州) 10.3% 2,957,672人 277,242人
6位 ヒューストン(テキサス州) 10.3% 7,904,627人 735,343人
7位 シャーロット(ノースカロライナ州) 10.1% 2,938,830人 270,488人
8位 サンアントニオ(テキサス州) 9.5% 2,813,140人 244,368人
9位 グリーンビル(サウスカロライナ州) 9.0% 1,014,101人 83,352人
10位 ナッシュビル(テネシー州) 8.7% 2,197,416人 175,579人

11位以下は、フェニックス7.3%、タンパ7.2%、アトランタ5.9%、オクラホマシティ5.8%、ラスベガス5.8%と続きます。旧版のこの記事はフェニックスを2位、ラスベガスを3位としていましたが、実際には11位と15位です。

人口推計には、増加を「自然増減」「国際移動(国外からの転入超過)」「国内移動(国内の他地域からの転入超過)」の3つに分けた内訳もついています。同じ10%の成長でも、その中身は都市圏ごとにまったく違います。以下の各章ではこの内訳も見ていきます。

1位 オースティン(テキサス州):13.9%

2020年の230万172人から2025年の262万945人へ、5年間で32万773人増加。増加率13.9%は全米平均3.1%の約4.5倍です。

内訳は、国内移動が13万8,618人、国際移動が10万3,216人、自然増が7万7,634人。3つのどれもがプラスで、しかも国内移動が最大という形は、上位10のなかでも限られています。

2位 ローリー(ノースカロライナ州):12.6%

141万7,382人から159万5,720人へ、17万8,338人の増加で12.6%。

内訳は国内移動9万9,774人、国際移動4万3,377人、自然増3万5,359人。増加の半分以上を国内からの転入が占めており、オースティン以上に「アメリカ国内から人が移ってきている都市圏」です。

3位 ジャクソンビル(フロリダ州):10.7%

161万3,022人から178万5,500人へ、17万2,478人の増加。

国内移動が11万9,108人と増加分の7割近くを占め、国際移動4万1,975人、自然増は1万418人にとどまります。上位10のなかで自然増が最も小さく、成長のほとんどが移動によるものです。

4位 ダラス・フォートワース(テキサス州):10.6%。増加数は全米最大

766万7,416人から847万7,157人へ。増加数80万9,741人は全米の都市圏で最大です。

内訳は国際移動32万8,354人、国内移動25万1,508人、自然増22万9,808人。3つがいずれも20万人を超えており、どれかに偏っていないという点で上位10のなかでは珍しい形になっています。

5位 オーランド(フロリダ州):10.3%

268万430人から295万7,672人へ、27万7,242人の増加。

特徴は内訳で、国際移動が18万3,030人と増加分の3分の2を占めます。国内移動は5万8,323人、自然増は3万4,768人。上位10のなかで、国際移動の比重が最も高い都市圏です。

6位 ヒューストン(テキサス州):10.3%

716万9,284人から790万4,627人へ、73万5,343人の増加で、増加数はダラスに次ぐ2位。

国際移動が38万5,680人で、これは全米の都市圏で最大の数字です。国内移動13万1,367人、自然増21万9,541人。ダラスとは同じ州の隣どうしですが、ヒューストンのほうがより国外からの流入に支えられています。

7位 シャーロット(ノースカロライナ州):10.1%

266万8,342人から293万8,830人へ、27万488人の増加。

国内移動13万4,598人、国際移動9万788人、自然増4万4,170人。2位のローリーと同じノースカロライナ州で、州内の2つの都市圏がそろって10%を超えているのは全米でこの州だけです。

8位 サンアントニオ(テキサス州):9.5%

256万8,772人から281万3,140人へ、24万4,368人の増加。

国内移動13万2,284人、国際移動6万1,918人、自然増4万8,586人。これでテキサス州から4つ目。上位10のうち4つを1つの州が占めています。

9位 グリーンビル(サウスカロライナ州):9.0%

93万749人から101万4,101人へ、8万3,352人の増加。この5年間で人口100万人を超えました。

内訳は国内移動6万3,400人、国際移動1万9,128人、そして自然増は−248人。上位10で唯一、出生数が死亡数を下回っています。増加はすべて外から移ってきた人によるものです。

10位 ナッシュビル(テネシー州):8.7%

202万1,837人から219万7,416人へ、17万5,579人の増加。

国内移動8万3,240人、国際移動5万7,674人、自然増3万4,701人と、3つのバランスが比較的とれています。11位のフェニックス(7.3%)とは1.4ポイント差です。

まとめ

反対側、つまり人口が減っている都市圏も見ておきます。100万人以上の56都市圏のうち減ったのは6つで、ロサンゼルス−2.6%(−33万8,236人)、サンフランシスコ−2.4%(−11万5,812人)、ピッツバーグ−1.4%、クリーブランド−0.8%、バッファロー−0.8%、ロチェスター−0.7%。

この2都市圏の内訳が、アメリカの人口移動をいちばん分かりやすく表しています。ロサンゼルスは国際移動が+35万3,723人、自然増が+12万7,813人あるのに、国内移動が−81万2,324人。国外から人が来ても、それ以上の人数がアメリカ国内の別の場所へ出ていったということです。サンフランシスコも国際+17万7,048人に対し国内−34万3,116人でした。

ニューヨーク都市圏はもっと極端で、国際移動+98万5,459人に対して国内移動−120万1,272人。差し引きと自然増を合わせて、5年間の増加率は0.6%(42位)にとどまります。

増加率の上位10が南部に集中し、下位が西海岸と北東部・中西部に並ぶ。アメリカの人口は、国外から入ってきた人を沿岸の大都市が受け止め、そこから南部へ人が移っていく、という二段構えで動いています。都市圏ごとの増加率は、その結果を映した数字です。

この記事の数値は、次の統計から集計しています。

コメント