世界で観光の総合力が高い国ランキング【旅行・観光開発指数2024】

世界で観光の総合力が高い国ランキング 【旅行・観光開発指数2024】 エンタメ

世界経済フォーラムが2024年に公表した「旅行・観光開発指数(Travel & Tourism Development Index)」で、119の国・地域を総合スコアの高い順に並べました。1位はアメリカの5.244点です。

旧版の記事は「観光満足度」で順位を付け、日本を1位としていました。ただし各国の観光客の満足度を同じ方法で調べた国際統計は存在しません。観光地としての総合力を採点している公的な指数に置き換えています。日本はこの指数で3位でした。

順位の決め方

使ったのは世界経済フォーラムの旅行・観光開発指数2024年版です。対象は119の国・地域。スコアは1点から7点までで、高いほど「旅行・観光産業を発展させる条件が整っている」と評価されます。

この指数は5つの分野(事業環境などの基盤、観光政策、インフラとサービス、観光資源、持続可能性)に分かれ、その下に17の柱、さらに個別の指標が並ぶ構造になっています。観光客が「満足したか」を聞いた調査ではなく、受け入れ側の条件を採点したものである点は、読むときに押さえておく必要があります。

表には総合スコアと、内訳のうち観光資源(自然・文化・娯楽などの資源の豊かさ)と安全とセキュリティの2つの順位も並べました。総合順位と大きくずれる国があるためです。

※本記事の数値は2026年9月時点で世界経済フォーラムが公表している旅行・観光開発指数2024年版に基づきます。

総合スコアが高い10か国

順位 国 総合スコア(7点満点) 2019年の順位 観光資源の順位 安全とセキュリティの順位
1 アメリカ 5.244 1位 2位 77位
2 スペイン 5.177 2位 7位 27位
3 日本 5.094 3位 3位 39位
4 フランス 5.073 6位 5位 53位
5 オーストラリア 4.996 7位 11位 43位
6 ドイツ 4.996 5位 12位 55位
7 イギリス 4.962 4位 8位 66位
8 中国 4.941 9位 1位 8位
9 イタリア 4.897 12位 10位 52位
10 スイス 4.811 8位 25位 11位

1位 アメリカ:総合5.244点、ただし安全とセキュリティは77位

アメリカの総合スコアは5.244点。2019年版に続いて1位を保ちました。観光資源は2位です。

一方で安全とセキュリティの柱は77位。上位10か国のなかで最も低い順位で、総合1位との差がいちばん大きく開いた分野でした。2位スペインとの差は0.067点です。

2位 スペイン:5.177点

スペインは5.177点で、2019年版と同じ2位。観光資源7位、安全とセキュリティ27位という内訳です。

安全とセキュリティ27位は上位10のなかで中国(8位)、スイス(11位)に次ぐ3番目の高さ。3位日本との差は0.083点です。

3位 日本:観光資源は世界3位

日本は5.094点で3位。2019年版も3位で変わっていません。

観光資源は中国、アメリカに次ぐ3位、安全とセキュリティは39位です。旧版の記事は日本を1位としていましたが、この指数ではアメリカとスペインが上にいます。4位フランスとの差は0.021点しかありません。

4位 フランス:2019年の6位から2つ上昇

フランスは5.073点。2019年版の6位から2つ順位を上げました。

観光資源5位、安全とセキュリティ53位。3位日本との差は0.021点、5位オーストラリアとの差は0.077点です。

5位 オーストラリア:6位ドイツとの差は0.0001点

オーストラリアは4.9959点。2019年版の7位から2つ上昇しました。

6位ドイツの4.9958点との差は0.0001点。小数第3位まで見るとどちらも4.996点で、実質的に並んでいます。観光資源は11位、安全とセキュリティは43位でした。

6位 ドイツ:2019年の5位から1つ下降

ドイツは4.9958点。2019年版の5位から1つ下がりました。

観光資源12位は、25位のスイスを除けば上位10で最も低い順位です。安全とセキュリティは55位、7位イギリスとの差は0.034点でした。

7位 イギリス:2019年の4位から3つ下降

イギリスは4.962点。2019年版の4位から3つ下がり、上位10のなかで最も順位を落とした国です。

観光資源8位に対して安全とセキュリティは66位。アメリカに次いで2番目に低い順位です。8位中国との差は0.021点でした。

8位 中国:観光資源1位、安全とセキュリティ8位

中国は4.941点で、2019年版の9位から1つ上昇。

観光資源は119の国・地域で1位、安全とセキュリティも8位と、内訳の2分野では上位10のなかで最も高い順位です。総合が8位にとどまるのは、この2分野以外の評価が効いているためです。

9位 イタリア:2019年の12位から3つ上昇

イタリアは4.897点。2019年版の12位から3つ上げ、上位10のなかで最も順位を上げた国です。

観光資源10位、安全とセキュリティ52位。8位中国との差は0.044点、10位スイスとの差は0.086点です。

10位 スイス:観光資源25位でも総合10位

スイスは4.811点。2019年版の8位から2つ下がりました。

観光資源は25位で、上位10のなかで唯一20位より下。一方で安全とセキュリティは11位と高く、観光資源以外の分野で総合順位を保っています。11位はカナダの4.805点で、スイスとの差は0.006点しかありません。

まとめ

上位10の内訳は、ヨーロッパが6か国(スペイン・フランス・ドイツ・イギリス・イタリア・スイス)、アジア太平洋が3か国(日本・オーストラリア・中国)、南北アメリカが1か国(アメリカ)でした。

総合順位と内訳の順位は、国によって大きくずれます。中国は観光資源1位・安全8位なのに総合8位、逆にアメリカは安全77位なのに総合1位。スイスにいたっては観光資源25位で総合10位です。この指数は観光資源だけを測っているのではなく、インフラ・政策・持続可能性まで含めた総合点であることが、この食い違いに表れています。

旧版の記事が挙げていた10か国のうち、この指数で上位10に入ったのは日本(3位)、スペイン(2位)、フランス(4位)、オーストラリア(5位)、イタリア(9位)、スイス(10位)の6か国。ニュージーランドは25位、タイは47位で、カナダは11位、ポルトガルは12位とわずかに届きませんでした。逆に旧版が触れていなかったアメリカ、ドイツ、イギリス、中国の4か国が上位10に入っています。最下位は119位のマリ(2.777点)でした。

算出に使った統計

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