人口密度が低い県というと、人口の少なさばかりが語られがちです。ところが実際に数字を並べると、順位を決めているのはむしろ面積のほうでした。
使うのは、総務省統計局の令和7年国勢調査 人口速報集計 第1表(2026年5月29日公表)です。2025年10月1日現在の人口と人口密度が、都道府県別に載っています。
※人口密度は「陸地面積1km²あたりの人数」。国勢調査施行規則第1条に基づいて調査対象外とした地域の面積を除いて算出されているため、北海道は北方領土を除いた面積で計算されています。表の面積もその算出に使われた面積です。2020年の人口密度は公表されていないため、同じ表にある「2020年(令和2年)の人口(組替)」を同じ面積で割って求めました。組替人口は2025年10月1日現在の市区町村の境域に合わせたものです。
| 順位 | 都道府県 | 2025年の人口密度 | 2020年の人口密度 | 5年間の変化 | 人口 | 面積 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1位 | 北海道 | 63.6人 | 66.7人 | -3.1人 | 498万5,419人 | 78,387km² |
| 2位 | 岩手県 | 73.7人 | 79.3人 | -5.6人 | 112万5,502人 | 15,271km² |
| 3位 | 秋田県 | 75.8人 | 82.5人 | -6.7人 | 88万2,100人 | 11,637km² |
| 4位 | 高知県 | 90.6人 | 97.4人 | -6.8人 | 64万3,437人 | 7,102km² |
| 5位 | 島根県 | 93.8人 | 100.0人 | -6.2人 | 62万9,460人 | 6,711km² |
| 6位 | 山形県 | 106.5人 | 114.5人 | -8.0人 | 99万3,127人 | 9,325km² |
| 7位 | 青森県 | 118.2人 | 128.3人 | -10.1人 | 114万0,395人 | 9,648km² |
| 8位 | 福島県 | 124.2人 | 133.0人 | -8.8人 | 171万1,937人 | 13,784km² |
| 9位 | 宮崎県 | 131.7人 | 138.2人 | -6.5人 | 101万8,904人 | 7,737km² |
| 10位 | 長野県 | 144.2人 | 151.1人 | -6.9人 | 195万4,950人 | 13,557km² |
※人口密度は1km²あたりの人数。
11位以下は、鳥取県149.3人、徳島県162.9人、新潟県164.4人、鹿児島県164.7人、大分県169.8人と続きます。人口が全国で最も少ない鳥取県(52万3,732人)は、密度では11位でした。
この10道県の面積を足すと17万3,159km²で、国土の45.8%にあたります。そこに住むのは全国の12.3%です。
1位 北海道:63.6人
面積78,387km²は国土の20.7%を占め、2位の岩手県の5.1倍あります。人口498万5,419人は全国9位で、けっして少なくありません。
それでも密度が63.6人にとどまるのは、面積がこの規模だからです。2020年の66.7人からの低下幅3.1人は、47都道府県のなかで3番目に小さい数字でした。
2位 岩手県:73.7人
面積15,271km²は北海道に次ぐ全国2位。人口は112万5,502人です。
2020年の79.3人から5.6人下がりました。5年間の人口減少率-7.02%は47都道府県で3番目に大きい数字です。
3位 秋田県:75.8人
人口88万2,100人、面積11,637km²。2020年の82.5人から6.7人下がりました。
5年間の人口減少率-8.07%は、47都道府県で最も大きい数字です。密度の順位より、人口の減り方のほうが際立っています。
4位 高知県:90.6人
人口64万3,437人は47都道府県で3番目に少なく、面積7,102km²。2020年の97.4人から6.8人下がりました。
人口減少率-6.95%は全国5番目に大きい数字です。上位10のなかで面積が1万km²を下回るのは、高知・島根・宮崎・山形・青森の5県です。
5位 島根県:93.8人
2020年の人口密度はちょうど100.0人でした。それが5年で93.8人になり、100人の線を割っています。
人口62万9,460人は鳥取県に次いで全国で2番目に少なく、面積は6,711km²。上位10のなかで最も狭い数字です。
6位 山形県:106.5人
人口99万3,127人、面積9,325km²。2020年の114.5人から8.0人下がりました。
人口減少率-7.01%は岩手県(-7.02%)とほぼ同じで、全国4番目に大きい数字です。
7位 青森県:118.2人
2020年の128.3人から10.1人下がりました。これは上位10のなかで最も大きな低下幅です。
人口減少率-7.88%も秋田県に次いで全国2番目に大きい。人口114万0,395人、面積9,648km²です。
8位 福島県:124.2人
面積13,784km²は北海道・岩手県に次ぐ全国3位。人口171万1,937人は上位10のなかで北海道・長野県に次いで3番目に多い数字です。
2020年の133.0人から8.8人下がりました。人口減少率は-6.61%です。
9位 宮崎県:131.7人
人口101万8,904人、面積7,737km²。2020年の138.2人から6.5人下がりました。
人口減少率-4.74%は上位10のなかでは小さいほうで、北海道(-4.58%)・長野県(-4.54%)に次ぐ3番目の小ささです。
10位 長野県:144.2人
面積13,557km²は北海道・岩手県・福島県に次ぐ全国4位。人口195万4,950人は上位10のなかで北海道に次いで多い数字です。
2020年の151.1人から6.9人下がりました。人口減少率-4.54%は上位10のなかで最も小さい数字です。それでも全国平均の-2.45%より大きく減っています。
まとめ
全国の人口密度は2020年の338.2人から329.9人へ、8.3人下がりました。順位が真ん中の24位は岡山県の254.2人です。
1km²あたり100人を下回るのは北海道・岩手・秋田・高知・島根の5道県、200人を下回るのは19道県でした。
5年間で人口密度が上がったのは、47都道府県のうち東京都と沖縄県の2つだけです。東京都は6,385.4人から6,475.7人へ90.3人上がり、沖縄県は0.3人の上昇。残る45道府県はすべて下がりました。最も下げ幅が大きかったのは大阪府の38.4人です。
上と下の開きも見ておきます。東京都の6,475.7人は、北海道の63.6人の101.8倍。人口では北海道が東京都の3分の1以上あるのに、面積が36倍近く違うため、密度はこれだけ離れます。
最後に、旧版のこの記事との違いを書いておきます。旧版の順位は1位北海道、2位岩手、3位秋田、4位福島、5位宮崎、6位山形、7位島根、8位高知、9位鳥取、10位青森でした。
この統計では福島県が8位、宮崎県が9位、島根県が5位、高知県が4位、青森県が7位。そして旧版が9位に入れた鳥取県は11位で、上位10から外れます。代わりに入るのが長野県(10位)で、旧版はこの県にまったく触れていませんでした。1位から3位(北海道・岩手・秋田)は旧版と同じです。
この記事の数値は、次の統計から集計しています。


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