中国で人口流入が多い地域ランキング

中国で人口流入が多い地域ランキング エンタメ

中国の人口は減っています。2023年末の14億967万人から2024年末は14億828万人へ、1年で139万人の減少。そのなかでも人が集まっている地域はどこか、という記事です。

人口が増えた・減ったという数字には、生まれた人と亡くなった人の差(自然増減)と、よそから移ってきた人の差(社会増減)の両方が入っています。「人口流入」を見るには、自然増減を差し引く必要があります。

そこで、中国国家統計局『中国統計年鑑2025』の2つの表を組み合わせました。表2-5「分地区年末人口数」から2023年末と2024年末の人口を、表2-7「分地区人口の城郷構成と出生率、死亡率、自然増加率(2024年)」から自然増加率を取り、次の式で計算しています。

  • 自然増減 = 2024年末の人口 × 自然増加率
  • 社会増減(流入超過) = 人口の増減 − 自然増減

この方法が成り立つかどうかは、全国の数字で確かめられます。全国の人口の増減は−139万人、自然増減は−139.4万人。差し引くと社会増減は+0.4万人で、ほぼゼロになりました。国全体では人の出入りが相殺されるはずなので、計算は整合しています。

※人口は万人単位の公表値のため、増減には1万人程度の丸め誤差が含まれます。自然増減は年末人口に自然増加率を掛けた概算です。差が2万人以内の順位は確定しません。全国の総人口には現役軍人が含まれますが、地域別の数値には含まれません。

順位 地域 社会増減(流入超過) 2023年末から2024年末の人口の増減 自然増減 2024年末の人口
1位 浙江省 +45.4万人 +43万人 -2.4万人 6,670万人
2位 広東省 +26.8万人 +74万人 +47.2万人 1億2,780万人
3位 江蘇省 +21.3万人 0万人 -21.3万人 8,526万人
4位 四川省 +21.3万人 -4万人 -25.3万人 8,364万人
5位 新疆ウイグル自治区 +16.2万人 +25万人 +8.8万人 2,623万人
6位 安徽省 +15.7万人 +2万人 -13.7万人 6,123万人
7位 湖北省 +14.3万人 -4万人 -18.3万人 5,834万人
8位 福建省 +9.0万人 +10万人 +1.0万人 4,193万人
9位 重慶市 +8.2万人 -1万人 -9.2万人 3,190万人
10位 陝西省 +3.7万人 +1万人 -2.7万人 3,953万人

11位以下は、天津市+2.7万人、河北省+2.1万人、チベット自治区+1.9万人、海南省+1.8万人。流入超過だったのは31地域のうち14地域で、残る17地域は流出超過でした。

表の3列目と4列目を見比べると、この記事の要点が見えてきます。人口が減っているのに人は流入している地域があります。4位の四川省は人口が4万人減っていますが、自然減が25.3万人あるため、差し引きでは21.3万人の流入超過。7位の湖北省、9位の重慶市も同じ形です。

1位 浙江省:+45.4万人

2023年末の6,627万人から2024年末の6,670万人へ、人口は43万人増加。自然増加率は−0.36‰で自然減が2.4万人あるため、流入超過は45.4万人になります。

31地域で最大の流入超過です。2位の広東省(+26.8万人)の1.7倍にあたります。

2位 広東省:+26.8万人。人口の増加数は最大

人口は1億2,706万人から1億2,780万人へ74万人の増加で、増加数そのものは31地域で最大です。

ただし広東省は自然増加率が+3.69‰と31地域で3番目に高く、自然増が47.2万人あります。74万人のうち47.2万人は生まれた人と亡くなった人の差によるもので、流入超過は26.8万人。増加数では1位でも、流入では2位になります。

3位 江蘇省:+21.3万人。人口は横ばい

人口は2023年末も2024年末も8,526万人で変わりません。ところが自然増加率は−2.50‰で、自然減が21.3万人。

つまり21.3万人ぶんの自然減を、同じだけの流入がちょうど埋めたことになります。人口の数字だけを見ていては分からない動きです。

4位 四川省:+21.3万人。人口は減っている

人口は8,368万人から8,364万人へ4万人の減少。一方で自然増加率は−3.02‰、自然減は25.3万人にのぼります。

差し引きの流入超過は21.3万人で、3位の江蘇省とほぼ同じ。人口が減っている地域が、流入では上位に入るという組み合わせです。

5位 新疆ウイグル自治区:+16.2万人

人口は2,598万人から2,623万人へ25万人の増加。自然増加率+3.37‰で自然増が8.8万人あり、流入超過は16.2万人です。

上位10のうち、自然増と流入の両方がプラスなのは広東省・新疆ウイグル自治区・福建省の3つだけになります。

6位 安徽省:+15.7万人

人口は6,121万人から6,123万人へ2万人の増加。自然減が13.7万人あるため、流入超過は15.7万人。

安徽省は江蘇省・浙江省と隣り合う位置にあり、この3省がそろって上位に入っています。3省の流入超過を合わせると82.4万人です。

7位 湖北省:+14.3万人

人口は5,838万人から5,834万人へ4万人の減少。自然増加率−3.14‰で自然減は18.3万人あり、流入超過は14.3万人になります。

四川省と同じく、人口が減りながら人は入ってきている地域です。

8位 福建省:+9.0万人

人口は4,183万人から4,193万人へ10万人の増加。自然増加率+0.24‰で自然増は1.0万人にとどまり、増加のほとんどが流入によるものでした。

増加分に占める流入の割合は9割で、上位10のなかで最も高い数字です。

9位 重慶市:+8.2万人

人口は3,191万人から3,190万人へ1万人の減少。自然増加率−2.88‰、自然減9.2万人に対して流入超過は8.2万人です。

上位10で唯一の直轄市。上海市と北京市はどちらも流出超過で、直轄市で流入がプラスなのは重慶市と11位の天津市(+2.7万人)だけになります。

10位 陝西省:+3.7万人

人口は3,952万人から3,953万人へ1万人の増加、自然減2.7万人で流入超過は3.7万人。

11位の天津市(+2.7万人)、12位の河北省(+2.1万人)とは1万人前後の差しかなく、この付近の順位は丸め誤差の範囲に入ります。

まとめ

流出が大きかった地域も見ておきます。河南省−28.9万人、山東省−26.2万人、雲南省−18.8万人、広西チワン族自治区−18.4万人、貴州省−16.6万人、山西省−15.2万人。人口が1億人前後の河南省と山東省が、流出でも最大級という結果でした。

意外なのは上海市と北京市です。上海市は人口が2,487万人から2,480万人へ7万人減り、自然減3.8万人を差し引くと流入超過は−3.2万人。北京市も人口が3万人減り、自然増加率は+0.01‰とほぼゼロなので、流入超過は−3.0万人。どちらも出ていく人のほうが多い状態です。

旧版のこの記事は深圳・広州・杭州・成都・上海・重慶・蘇州・西安・武漢・南京を挙げていました。地域単位で見ると、深圳と広州がある広東省は2位、杭州がある浙江省は1位、蘇州・南京がある江蘇省は3位、成都がある四川省は4位、武漢がある湖北省は7位、西安がある陝西省は10位と、おおむね上位に入ります。ただし上海市だけは、実際には流出超過でした。

この記事の数値は、次の統計から集計しています。

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