世界遺産の登録件数が多い国ランキング

世界遺産の登録件数が多い国ランキング エンタメ

世界の国ごとに、ユネスコ世界遺産の登録件数を数えて多い順に並べました。1位はイタリアの62件です。

旧版の記事は「観光スポット数」で順位を付け、アメリカを1位としていました。ただし世界の観光スポットを同じ基準で数えた公的な統計は存在しません。国際的に定義がそろっていて全件が公表されている指標として、世界遺産の登録件数に置き換えています。アメリカはこの指標では12位でした。

順位の決め方

使ったのはユネスコ世界遺産センターが公開している世界遺産リストの全件データです。2026年9月時点の登録数は1,273件(文化遺産991件、自然遺産240件、複合遺産42件)で、これは同センターが公表している統計表の数字と一致します。登録がある国・地域は173です。

複数の国にまたがる越境物件が51件あります。これらは関係する国それぞれに1件として数えました。ユネスコ自身の「国別の登録件数」も同じ数え方です。そのため各国の件数を全部足すと、1,273件より多くなります。表には、その国だけで完結する物件の数(単独)と越境物件の数も並べました。

※本記事の数値は2026年9月時点でユネスコ世界遺産センターが公開している世界遺産リストに基づきます。

世界遺産の登録件数が多い10か国

順位 国 登録件数 文化 自然 複合 単独/越境
1 イタリア 62 56 6 0 55/7
2 中国 61 42 15 4 60/1
3 フランス 56 47 7 2 49/7
4 ドイツ 55 52 3 0 44/11
5 スペイン 50 44 4 2 46/4
6 インド 45 37 7 1 44/1
7 メキシコ 36 28 6 2 36/0
8 イギリス 35 29 5 1 32/3
9 ロシア 33 22 11 0 29/4
10 イラン 30 28 2 0 29/1

1位 イタリア:62件

イタリアの登録件数は62件。内訳は文化遺産56件、自然遺産6件、複合遺産0件です。

文化遺産56件は10か国で最も多い数字。2位中国との差は1件しかなく、上位10のなかでは最も僅差の並びのひとつです。62件のうち7件が越境物件で、単独の物件は55件でした。

2位 中国:自然遺産15件・複合遺産4件は10か国で最多

中国は61件。文化遺産42件、自然遺産15件、複合遺産4件という内訳です。

自然遺産と複合遺産の件数はどちらも10か国で最も多い数字です(自然遺産の比率24.6%は、ロシアの33.3%に次ぐ2番目)。61件のうち越境物件は1件だけで、単独60件はイタリアの55件を上回ります。3位フランスとの差は5件です。

3位 フランス:56件

フランスは56件。文化遺産47件、自然遺産7件、複合遺産2件です。

越境物件7件はイタリアと同数で、10か国ではドイツの11件に次ぐ2番目の多さ。4位ドイツとの差は1件しかありません。

4位 ドイツ:越境物件11件は10か国で最多

ドイツは55件。文化遺産52件、自然遺産3件で、複合遺産はありません。

55件のうち11件が越境物件で、単独の物件は44件。越境物件の数も比率(20.0%)も10か国で最も高く、周辺国と共有する物件が多いのが特徴です。文化遺産の比率94.5%も最高でした。

5位 スペイン:50件

スペインは50件。文化遺産44件、自然遺産4件、複合遺産2件です。

4位ドイツとの差は5件、6位インドとの差も5件と、前後に同じだけ開いています。上位5か国はいずれも50件以上で、6位以下とは段差があります。

6位 インド:45件

インドは45件。文化遺産37件、自然遺産7件、複合遺産1件です。

7位メキシコとの差は9件で、上位10のなかで隣り合う順位の差としては最大。ここが「45件以上の6か国」と「36件以下の国々」の切れ目になっています。危機遺産に登録されている物件が2件あり、これは10か国で最多です。

7位 メキシコ:36件すべてが単独物件

メキシコは36件。文化遺産28件、自然遺産6件、複合遺産2件です。

36件すべてが自国だけで完結する物件で、越境物件は0件。上位10のなかで越境物件がないのはメキシコだけです。8位イギリスとの差は1件でした。

8位 イギリス:35件

イギリスは35件。文化遺産29件、自然遺産5件、複合遺産1件です。

越境物件は3件で、単独は32件。9位ロシアとの差は2件です。

9位 ロシア:自然遺産の比率33.3%は10か国で最高

ロシアは33件。文化遺産22件、自然遺産11件で、複合遺産はありません。

自然遺産11件は中国の15件に次ぐ2番目の多さですが、全体に占める比率33.3%は10か国で最も高い数字です。10位イランとの差は3件でした。

10位 イラン:30件

イランは30件。文化遺産28件、自然遺産2件で、複合遺産はありません。文化遺産の比率93.3%はドイツに次ぐ2番目の高さです。

11位は日本とアメリカの27件で同数。日本は単独26件・越境1件、アメリカは単独24件・越境3件という内訳です。

まとめ

上位10か国の合計は463件で、世界の登録数1,273件の36.4%にあたります。10か国のうち5か国(イタリア・フランス・ドイツ・スペイン・イギリス)がヨーロッパの国でした。

登録がある173の国・地域のうち、20件以上あるのは17、10件以上でも36にとどまります。一方で登録が1件だけの国は36。世界遺産は、数の上でははっきりと偏っています。

最後に、この順位は「観光スポットの多さ」とイコールではありません。世界遺産は各国が推薦し、世界遺産委員会が審査して決めるもので、推薦に必要な調査・保全体制を整えられるかどうかが件数に影響します。旧版の記事が1位としていたアメリカは12位ですが、それは見どころが少ないという意味ではなく、この制度のなかでの登録数が27件だということです。

算出に使った統計

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