アメリカで平均年収が高い州ランキング

アメリカで平均年収が高い州ランキング エンタメ

アメリカで平均年収が高い州ランキング【TOP10】

1位:マサチューセッツ州(Massachusetts)

アメリカで平均年収(平均賃金)が高い州として真っ先に名前が挙がるのが、北東部のマサチューセッツ州です。面積は約2.7万km²と全米でも小さめながら、人口は約700万人規模。この“コンパクトな州”に、世界トップクラスの高付加価値産業と研究機関が高密度で集まり、賃金水準を力強く押し上げています。中心は言うまでもなくボストン都市圏で、州の経済・雇用のエンジンとして突出した存在感を持ちます。

平均賃金が高い最大の理由は、産業構造が「高学歴・高スキル前提」でできている点です。代表格がバイオ・医療(ライフサイエンス)。ボストン近郊のケンブリッジ周辺には製薬・バイオの研究開発拠点やスタートアップが集積し、研究職・データ分析・臨床開発・規制対応など、専門性の高い職種が厚い雇用の土台になっています。さらに大学研究の層の厚さも別格で、ハーバードやMITをはじめとする名門校が生む人材・技術・起業が、産業と賃金を循環的に押し上げます。

もう一つの柱が金融・プロフェッショナルサービスです。資産運用やフィンテック、コンサル、法律事務所、会計など、都市圏に集まりやすい高単価なサービス業が強く、医療・研究・テック領域と人材が交差することで高賃金のポジションが増えやすいのが特徴。結果として、州全体の「平均」が上がりやすい構造になっています(ランキングの趣旨である“平均賃金ベース”と相性が良い州と言えます)。

一方で、稼げる州であるほど地価・家賃の高さが現実的なテーマになります。特にボストン周辺は需要が強く、住宅コストは全米でも高水準になりがちです。高収入の就業機会が多い反面、生活拠点をどこに置くかで可処分所得の体感が変わるため、都市中心部に近いほどコスト増を織り込む必要があります。近年は都市圏の外縁部にも居住需要が広がり、交通利便性と住居費のバランスを探る動きが目立ちます。

治安面では、全米の中で極端に犯罪率が高い州という位置づけではなく、都市部と郊外で差が出やすいタイプです。ボストンのような大都市には観光・学生・通勤人口が集中するため、エリアごとの雰囲気や生活動線に合わせた選び方が重要になります。総じて「産業・教育・医療が強い=居住ニーズが底堅い」ことが、地域の安定感にもつながっています。

観光スポットは、州のブランドを象徴するボストンの歴史地区が中心です。独立戦争期の史跡をたどる散策ルート(フリーダム・トレイル周辺)や、学術都市ケンブリッジの街並みは、ビジネスと学術の空気感を体感できる魅力があります。産業観点で見れば、世界的研究機関や病院群が“観光以上に人を呼ぶ磁力”となり、学会・研究・医療関連の滞在需要を生んでいる点もマサチューセッツらしさです。

グルメは、海に面した州らしくシーフードが鉄板。特にロブスターやクラムチャウダーは定番で、観光だけでなく「地元の食文化」として根付いています。加えて、学生や研究者、移民コミュニティが多い土地柄から、多国籍な外食の選択肢が広がりやすく、都市圏では“高所得×多様性”が食の厚みを作っています。

まとめるとマサチューセッツ州は、面積は小さくても、バイオ・医療、大学研究、金融という高賃金産業が集積し、ボストン圏を中心に平均賃金を高く保ち続ける州です。高年収のチャンスと高い住居コストが表裏一体であることも含め、「平均年収が高い州ランキング」1位にふさわしい、全米でも特異な“知の経済圏”と言えるでしょう。

2位:ニューヨーク州(New York)

ニューヨーク州は、アメリカで平均年収(平均賃金)が高い州として常に上位に入る代表格です。面積は約14.1万km²、人口は約1,950万人規模と、規模感としては“巨大都市を抱える大州”。平均賃金を強力に押し上げているのは、言うまでもなくニューヨーク市(NYC)圏の存在で、同じ州内でも都市圏とそれ以外では賃金・家賃・生活コストの体感が大きく変わるのが特徴です。

高賃金の最大エンジンは、金融(ウォール街)を中核とする資本市場と、その周辺に連なる投資銀行・資産運用・ヘッジファンド・保険・会計・法律などのプロフェッショナルサービスです。これらは成果報酬やボーナス比率が高い職種も多く、平均値(平均賃金)を上に引っ張りやすい構造があります。さらに近年は、フィンテックやデータ/AIなど“金融×テック”の人材需要も厚く、分析・エンジニア・プロダクト人材の報酬水準も平均賃金を底上げします。

もう一つの強みは、NYCが持つ本社機能と意思決定の集積です。メディア、広告、ファッション、ラグジュアリー、エンタメ、コンサルなど、都市に集まりやすい産業の「上流(企画・戦略・営業・クリエイティブ)」が厚く、同じ業界でも高単価なポジションが生まれやすいのがニューヨーク型。州全体で見ると、製造業や物流、医療・教育などももちろん大きな雇用基盤ですが、“平均賃金ランキング”という文脈では、NYCの高賃金職が統計的に強く効いてきます。

一方で、平均年収が高い州であることとセットで語られやすいのが、地価・家賃の高さです。特にマンハッタンを中心に住宅コストは全米でもトップクラスで、同じ給与でも可処分所得の感覚が変わりやすい点は無視できません。居住地をブルックリンやクイーンズ、あるいは州内の郊外(例:ウエストチェスターなど)へ広げ、通勤時間と住居費のバランスを取る選択が現実的なテーマになります。「稼げる場所ほど固定費も高い」という構図が、ニューヨーク州では極めて分かりやすく表れます。

治安(犯罪発生率)の捉え方も、ニューヨーク州はエリア差が大きいタイプです。州全体が一様に危険というより、観光客・通勤者・夜間人口が交差する大都市特有のリスクがあり、住む・働く・遊ぶ動線によって体感が変わります。NYCは時期や地区によって状況が動くため、実際に拠点を置く場合は、行政の統計と生活圏の評判を合わせて確認するのが堅実です。

観光スポットは、州の“稼ぐ力”と“世界都市性”をそのまま体験できる層の厚さがあります。タイムズスクエアセントラルパークメトロポリタン美術館ブロードウェイなど、文化・芸術・ビジネスが同時に回っているのがニューヨークらしさ。州全体に視野を広げれば、ナイアガラの滝のような世界的自然観光も抱えており、「大都市観光」と「ダイナミックな自然」の両方を持つ点は、他の高所得州とは違う魅力です。

グルメは、移民都市としての多様性が圧倒的で、ピザやベーグルといった定番から、各国の本格料理まで選択肢が広がります。高所得の消費市場があることで外食の層が厚く、ミシュラン級のレストランからストリートフードまで、“価格帯のレンジが非常に広い”のも特徴です。つまりニューヨーク州は、平均年収の高さを支える産業が強いだけでなく、都市の規模そのものが生活・文化・消費を巨大化させ、その結果として賃金水準も上がりやすい州だと言えます。

3位:カリフォルニア州(California)

カリフォルニア州は、平均年収(平均賃金)が高い州ランキングで常に上位に入る“アメリカの成長エンジン”です。面積は約42.4万km²と全米でも屈指の広さを持ち、人口は約3,900万人と全米最大級。州内に複数の巨大経済圏を抱えているのが最大の特徴で、ベイエリア(サンフランシスコ〜シリコンバレー)ロサンゼルス圏が高賃金職を大量に生み、州全体の平均値を押し上げます。つまりカリフォルニアの強みは「都市が一つ強い」のではなく、高収入のハブが複数存在する点にあります。

平均賃金を牽引する柱は、まずテックです。ソフトウェア、クラウド、半導体、AI、サイバーセキュリティ、フィンテックなどの高付加価値産業がシリコンバレー周辺に厚く集積し、エンジニアやプロダクト職、データ人材の給与水準が高いことで知られます。加えて、スタートアップの資金調達環境(VCの集積)や本社機能が集まりやすい地理的条件が、管理職・企画職・営業職など“上流工程”の報酬も引き上げやすい構造を作っています。平均年収ランキングと相性が良いのは、こうした職種が高い比率で存在し、平均を上に引っ張るからです。

次の柱がエンタメ。ロサンゼルス周辺には映画・テレビ・音楽・配信の制作機能が集まり、俳優やクリエイターだけでなく、プロデューサー、編集、VFX、アニメーション、法務、マーケティングなど多様な専門職が雇用を支えます。さらに近年は「コンテンツ×テック」の融合が進み、データ分析や広告運用、配信プラットフォームの技術職など、テック寄りの高賃金ポジションも増えています。テック一極だけではなく、産業ミックスで高賃金の土台が厚いのがカリフォルニアの強さです。

また、バイオ・医療も見逃せません。サンディエゴやベイエリアには研究開発型の企業・研究機関が集まり、創薬・医療機器・臨床開発など専門職の賃金水準が高くなりやすい傾向があります。加えて、港湾・物流(ロサンゼルス港、ロングビーチ港)や農業(セントラルバレー)など巨大な実体経済も抱えていますが、平均賃金という観点では、やはりテック/エンタメ/バイオの“高単価産業”が統計上のインパクトを持ちます。一方で州内格差は大きく、同じカリフォルニアでも地域・職種によって年収レンジが大きく変わる点は押さえておきたいところです。

稼げる州であるほど現実的な論点になるのが地価・家賃です。特にベイエリアやロサンゼルスの人気エリアは住宅コストが高く、給与が高くても住居費で体感が削られやすいのがカリフォルニアの“あるある”。結果として、通勤圏をどこまで広げるか、リモート勤務をどう活用するかで、可処分所得の実感が大きく変わります。高賃金と高コストがセットになりやすい点は、1位マサチューセッツや2位ニューヨークと共通しつつ、カリフォルニアの場合は都市圏が広域に分散しているぶん、住む場所の選択肢と難しさが同時に増えるイメージです。

治安(犯罪発生率)は、カリフォルニアもエリア差が非常に大きい州です。観光・ビジネス・ナイトライフが集中する都心部では軽犯罪のリスクが話題になりやすい一方、郊外や住宅地では落ち着いた地域も多く、単純に州全体で一括りにはできません。高収入エリアほど人の流動性が高く、観光客や通勤者が集中するため、生活動線に応じた情報収集が重要になります。

観光スポットは“世界級”が揃います。ハリウッドディズニーランド(アナハイム)ゴールデンゲートブリッジヨセミテ国立公園など、都市観光と大自然の両方が強いのが魅力。さらにワイン産地のナパ・バレーのように、高所得層の消費と結びつきやすい観光も強く、観光自体が雇用とサービス産業を拡張しやすい土壌があります。

グルメ面では、多文化と“地産地消”の強さが目立ちます。メキシコ系コミュニティの規模を背景にしたタコスなどのローカルフードは定番で、加えてアジア系を含む移民の多さが外食の多様性を押し広げます。さらに農業州としての顔も持つため、新鮮な野菜・果物の供給力が高く、オーガニックやヘルシー志向の食文化が育ちやすい点もカリフォルニアらしさです。

総じてカリフォルニア州は、テック×エンタメ×バイオという高収入産業が複数の大都市圏に分散して集積し、人口規模の大きさにもかかわらず平均賃金を高く保ちやすい州です。その一方で、地価・家賃など生活コストの高さや地域差も大きく、「高年収のチャンス」と「暮らしの設計」が常にセットで問われる——それが、3位にふさわしいカリフォルニアの実像と言えるでしょう。

4位:ワシントン州(Washington)

ワシントン州は、平均年収(平均賃金)が高い州ランキングで上位常連となる“テック主導の高賃金州”です。面積は約18.5万km²、人口は約780万人規模。最大の特徴は、州の賃金水準を牽引するエンジンがシアトル都市圏(シアトル〜ベルビュー〜レドモンド周辺)に強く集約している点です。特にAmazonやMicrosoftをはじめとする世界的企業の集積が、エンジニア職だけでなく、プロダクト、営業、マーケ、データ、法務、財務など“高単価の本社機能”を厚くし、州全体の平均賃金を押し上げています。

産業構造の核はやはりテクノロジーです。クラウド、AI、サイバーセキュリティ、SaaSなどの分野で高賃金ポジションが生まれやすく、関連するスタートアップやサプライヤー、プロフェッショナルサービス(コンサル・会計・法律)も都市圏に集まりやすい構図があります。言い換えると、ワシントン州の強みは「一部の職種が高い」だけではなく、巨大テックを中心にした高報酬の職種エコシステムが成立していること。これが平均値(平均賃金)を統計的に高止まりさせる決定的要因です。

加えて、ワシントン州はテック以外にも“高付加価値の柱”を持っています。代表例が航空宇宙で、シアトル周辺は長年にわたり関連産業が集積してきました。また、港湾を抱える地理から物流・貿易の存在感も大きく、アジア太平洋に開いたゲートウェイとして企業活動を支えています。さらに、州東部には農業(りんご、小麦、ワイン用ぶどう等)の大きな生産基盤があり、ハイテク都市圏と一次産業のコントラストが強いのもワシントン州らしさです。ただし平均賃金ランキングという文脈では、やはりシアトル圏の高賃金職が“全体平均”を強く引っ張ります。

平均年収が高い州で避けて通れないのが地価・家賃です。シアトル市内やベルビューなど人気エリアは住宅需要が強く、住居コストは上昇しやすい傾向にあります。結果として、同じ給与でもどこに住むかで可処分所得の体感が変わりやすく、通勤圏の広がり(郊外化)や、ハイブリッド勤務を前提にした住まい選びが現実的なテーマになります。「高賃金の中心=高コストの中心」になりがちな点は、上位の州と共通しつつ、ワシントン州の場合はシアトル都市圏への集中度が高いぶん、地域選択の影響がより分かりやすく出ます。

治安(犯罪発生率)は、州全体で一括りにするより、都市部と郊外で差が出やすいタイプです。シアトルのように人の流動性が高いエリアでは軽犯罪などが話題になりやすい一方、落ち着いた住宅地も多く、生活動線に沿ったエリア選びが重要になります。高賃金エリアほど人が集まるため、観光・通勤・イベント時の混雑とリスクが重なりやすい、という“都市型の性格”は押さえておきたいポイントです。

観光面では、ワシントン州は「都市×自然」のバランスが強みです。シアトルではスペースニードルパイク・プレイス・マーケットなど、街のアイコンを軸に回遊しやすく、テック都市らしい洗練と港町の空気感が同居します。さらに州内には、レーニア山国立公園オリンピック国立公園ノースカスケード国立公園など、大自然の目的地が複数揃い、週末旅行の選択肢が豊富。高所得の雇用が都市圏に集中する一方で、少し足を伸ばせば世界水準のアウトドアにアクセスできることが、居住地としての人気を下支えしやすい構造にもなっています。

グルメは、海と森林に恵まれた土地柄からシーフードが強く、サーモンや牡蠣などが定番。加えて、ワシントン州は全米有数のワイン産地としても知られ、食と観光が結びつきやすいのが特徴です。また、コーヒーカルチャーが根付き、都市部ではカフェやロースタリーの層が厚いのも“シアトルらしさ”の一部。高所得の消費市場があることで、外食の選択肢や価格帯の幅も広がりやすい傾向があります。

総じてワシントン州は、巨大テックの集積を核に、高付加価値産業と高賃金職がシアトル都市圏へ厚く集まり、平均年収(平均賃金)が高水準になりやすい州です。住宅コストやエリア差と向き合いつつも、“稼ぐ機会”と“自然に近い暮らし”を両立しやすい点が、4位にふさわしいワシントン州の魅力と言えるでしょう。

5位:コネチカット州(Connecticut)

コネチカット州は、全米でも「平均年収(平均賃金)が高い州」として知られる北東部の小さな高所得州です。面積は約1.4万km²とコンパクトで、人口は約360万人規模。地理的にはニューヨーク州とマサチューセッツ州に挟まれ、とりわけNYCに近い南西部(フェアフィールド郡周辺)が、州の所得水準・地価・生活コストの方向性を強く決める“牽引役”になっています。ランキング上位の理由はシンプルで、州の雇用が「高単価の専門職」に寄りやすい産業構造を持ち、さらに高所得層の居住地としての性格が統計上の平均値を押し上げやすいからです。

平均賃金を支える最大の柱は、保険・金融です。ハートフォード周辺は歴史的に保険業が厚いことで知られ、アクチュアリー(保険数理)やアンダーライティング、リスク管理、コンプライアンス、データ分析など、専門性が高く賃金水準が上がりやすい職種が集まりやすい土壌があります。加えて、州内には資産運用・ヘッジファンド関連のプレゼンスもあり、NYCの金融圏と地続きで人材が循環するのも特徴です。「金融の中心はニューヨーク、住まいはコネチカット」という動きが生まれやすく、これが高所得者比率を押し上げ、平均賃金の高さにつながりやすい構図ができます。

もう一つ見逃せないのが、製造業(高付加価値)の存在です。コネチカット州は、先端部材や精密加工などの“中身の濃い”ものづくりとも縁が深く、特に航空宇宙・防衛に関連するサプライチェーンが雇用を下支えします。テック企業が賃金を引き上げるワシントン州(4位)とは違い、コネチカットは金融・保険のホワイトカラーに加えて、 高付加価値製造が並走することで、州全体の賃金水準が底上げされやすいのがポイントです。

平均年収が高い州であるほど、現実的なテーマになるのが地価・住宅コストです。州内でもNYCに近いエリアほど住宅需要が強く、地価や家賃は高止まりしやすい傾向があります。特に通勤圏としての人気が高い地域では、住居費が可処分所得の体感を左右しやすく、「給与が高い=暮らしが必ず楽」という単純な図式になりにくい点は、上位常連州に共通する注意点と言えます。一方で、同じ北東部でも“大都市ど真ん中”ではなく、郊外型の居住環境を選びやすいことが、コネチカットの強みとして働く場面もあります。

治安(犯罪発生率)については、州全体を一括りにするより都市部と郊外の差で捉えるのが現実的です。富裕層が多い住宅地は落ち着いた空気感を持つ一方、都市部ではエリアによって統計上の数字や体感が変わります。コネチカットは「稼ぐ人が集まる郊外」と「都市機能」の距離が比較的近いため、実際に暮らす場合は生活導線(通勤・買い物・夜間移動)に合わせたエリア選びが重要になります。

観光スポットは、派手な“世界都市”というより、北東部らしい落ち着いた魅力が中心です。海沿いの街並みや歴史的建造物、イェール大学のあるニューヘイブンの学術都市としての雰囲気など、「住む・学ぶ・働く」が近接した州らしさを感じられます。また、NYCやボストンへのアクセスが良いため、州内観光に加えて周辺大都市を含めた広域の週末旅行を組みやすいのも、居住地としての価値を底上げしています。

グルメでは、コネチカットといえばニューヘイブン・スタイルのピザが有名で、ローカルフードとして語られやすい存在です。加えて、海に面した立地からシーフードの選択肢も豊富で、都市型の外食というより“地元の名店”が点在するイメージ。NYC近郊の高所得マーケットを背景に、食の価格帯や質が上がりやすい側面もあります。

総じてコネチカット州は、保険・金融(資産運用)という高賃金産業の厚みと、高付加価値の製造業が共存しやすい産業構造、さらにNYC近郊の富裕層居住地としての性格が重なり、平均年収(平均賃金)が高く出やすい州です。規模は小さくても、稼ぐ力の“密度”が高い——それが5位に入るコネチカットの本質だと言えるでしょう。

6位:ニュージャージー州(New Jersey)

ニュージャージー州は、平均年収(平均賃金)が高い州ランキングで上位に入りやすい「大都市近郊×高付加価値産業」の代表格です。面積は約2.2万km²と全米では小さめですが、人口は約930万人と人口密度が非常に高い州でもあります。地理的には、東にニューヨーク市圏、西にフィラデルフィア都市圏という二大市場に挟まれ、通勤圏・企業立地・物流の条件が揃うことで、賃金水準が底上げされやすい土壌を持っています。

平均賃金を押し上げる最大の要因は、州内に製薬・バイオ/医療関連の集積が厚いことです。ニュージャージーは「医薬品・ライフサイエンスの州」として知られ、研究開発、品質保証、薬事(レギュラトリー)、臨床開発、サプライチェーン管理など、専門性が高く報酬レンジも上がりやすい職種が多いのが特徴。周辺の大都市圏(NYC)に金融が集まるのと同様に、ニュージャージーは“研究開発とオペレーションの厚み”で平均値を引き上げるタイプだと言えます。

加えて、金融・プロフェッショナル職の存在感も見逃せません。州の東側はNYCに近く、実際に「働く場所はマンハッタン、住まいはニュージャージー」というライフスタイルが成立しやすいエリアです。こうした通勤圏の構造は、高所得層の居住比率を高め、統計上の平均賃金(平均給与)にも影響しやすくなります。ニューヨーク州(2位)やコネチカット州(5位)が“都市の高賃金”の効果を受けるのと同じく、ニュージャージーも大都市の賃金水準を生活圏として取り込めることが強みです。

もう一つ、ニュージャージーを語るうえで重要なのが物流・港湾です。ニューヨーク港・ニュージャージー港(Port of NY/NJ)は全米でも有数の物流拠点で、倉庫・輸送・通関・サプライチェーン関連の雇用が厚くなりやすい州でもあります。製薬や消費財などの産業と物流が噛み合うことで、州内に“モノが動く仕事”が根付きやすく、都市圏を支える実務機能として経済の底力になります。平均賃金という観点では、研究職や専門職ほどの高騰はしにくい一方、雇用の層を厚くして景気変動への耐性を作りやすい点が特徴です。

一方で、高所得州であることと表裏一体になりやすいのが地価・家賃です。特にNYCへ通いやすいエリアを中心に住宅需要が強く、住居コストは上がりやすい傾向があります。ニュージャージーは「都市ど真ん中よりは選択肢がある」と見られがちですが、通勤利便性の高い地域ほど価格が乗りやすいのは現実。平均年収が高い州ほど、どこに住むかで可処分所得の体感が変わるという上位州共通の論点が、ここでもはっきり出ます。

治安(犯罪発生率)については、ニュージャージーもエリア差で捉えるのが妥当です。州全体が一様に危険というより、都市近郊・交通結節点・繁華街など、人の流動が増える場所で注意が必要になる“都市型”の性格があります。逆に住宅地は落ち着いた地域も多く、通勤・買い物・夜間移動の動線を前提にしたエリア選びが、暮らしやすさを左右します。

観光スポットは、ビジネス州の顔とは別に、海沿いのリゾートが強いのもニュージャージーの意外な魅力です。たとえばアトランティックシティは娯楽と海辺のイメージを併せ持ち、夏季には海岸部のボードウォーク文化が盛り上がります。また、NYCやフィラデルフィアへのアクセスが良いため、州内観光に加えて“大都市観光を生活圏の延長で楽しめる”のも、立地がもたらす付加価値と言えるでしょう。

グルメは、移民・通勤人口・観光需要が混ざり合う土地柄から多国籍化が進みやすいのが特徴です。ニューヨーク周辺らしくピザやデリ文化の影響も受けつつ、地域によってはエスニックの選択肢が豊富で、「外食の幅が広い=都市近郊の強み」が出やすい州でもあります。製薬・医療をはじめとした高スキル人材の流入が続くことで、食のニーズも多様化しやすい点は押さえておきたいポイントです。

総じてニュージャージー州は、製薬・バイオ/医療という高賃金産業の集積に加え、NYC近郊の通勤圏として高所得層を抱え込みやすい立地、さらに港湾・物流による実体経済の厚みが重なり、平均年収(平均賃金)が高水準になりやすい州です。「大都市の稼ぐ力」と「州内産業の専門性」を同時に取り込めることが、6位に入る決定的な理由だと言えるでしょう。

7位:メリーランド州(Maryland)

メリーランド州は、首都ワシントンD.C.を取り巻く「首都圏経済」の恩恵を最も受けやすい州の一つで、平均年収(平均賃金)が高水準になりやすい条件が揃っています。面積は約3.2万km²と中規模ながら、人口は約620万人規模。州のキャラクターを決定づけているのは、南西部を中心に広がるDC近郊(モンゴメリー郡、プリンスジョージズ郡など)と、ボルチモア都市圏の存在です。「大都市の金融」や「巨大テック」ではなく、政府・防衛・研究・医療・ITが高賃金の土台を作る――それがメリーランドの強みです。

平均賃金を押し上げる最大要因は、首都圏ならではの政府需要と契約経済です。連邦政府関連の機関が集まる地域特性から、公共部門そのものに加え、政府調達を担う防衛関連企業、コンサル、SI/ITベンダーが厚くなりやすい構造があります。こうした領域は、セキュリティ要件や専門資格、クリアランス等が絡みやすく、結果として高スキル人材の比率が上がり、賃金水準も上がりやすいのがポイントです。ランキング上位のマサチューセッツ(研究)やワシントン州(テック)と似て見えても、メリーランドは「公共領域×高度専門職」の厚みで平均を押し上げるタイプと言えます。

産業面でもう一つ見逃せないのが、研究機関・医療の存在感です。首都圏には研究開発や政策・分析といった知的労働が集まりやすく、データ分析、サイバーセキュリティ、研究支援、ヘルスケア関連職などの“専門職マーケット”が形成されやすいのが特徴。医療についても大規模な病院・研究の集積が雇用を支え、景気循環の影響を受けにくい安定した需要が、地域の所得水準を底上げします。結果としてメリーランドは、派手な産業で急騰するというより、高賃金職の層が厚く、平均が高止まりしやすい州になっています。

一方で、高所得州であることは地価・家賃の上昇とも結びつきやすいのが現実です。特にDCへアクセスしやすいエリアは住宅需要が底堅く、住居コストが可処分所得の体感を左右しやすい傾向があります。「給与は高いが固定費も高い」という構図は、ニューヨーク州やニュージャージー州と同様に起こりやすく、通勤利便性と住居費のバランスが暮らしの設計上のテーマになります。加えて、湾岸部や歴史地区など人気の居住エリアでは、環境価値が地価を支える面もあります。

治安(犯罪発生率)は、メリーランド州もエリア差が大きい州として語られがちです。ボルチモアのような都市部では地区によって統計・体感ともに差が出やすい一方、DC近郊の住宅地には落ち着いた地域も多く、州全体を一括りにはできません。高賃金の職場が集まる場所ほど通勤人口・人の流動が増えるため、住む場所だけでなく生活動線(通勤経路、夜間移動、繁華街の利用頻度)も含めて判断するのが現実的です。

観光スポットは、首都圏の外縁としての立地を活かした「歴史・港町・水辺」が魅力です。代表格が州都アナポリス(Annapolis)で、チェサピーク湾に面した街並みは、政治・軍事(海軍関連)の気配と観光が同居するメリーランドらしい空気感があります。ボルチモアではインナー・ハーバー周辺など港湾都市としての景観が見どころになり、首都観光(ワシントンD.C.)と組み合わせた滞在計画を立てやすいのも強みです。ビジネス・研究で訪れる人が多いことも、宿泊・飲食などサービス産業の需要を厚くしやすい背景になります。

グルメは、メリーランドを語るならブルークラブ(ワタリガニ)が定番です。特にチェサピーク湾の食文化は州のアイコンで、クラブケーキなど“水辺の州”らしい名物が根付いています。首都圏の多様な人の流入を背景に外食の幅も広がりやすく、ビジネス需要の強いエリアほど、価格帯・ジャンルともに選択肢が増える傾向があります。

総じてメリーランド州は、首都圏需要(政府・防衛・IT・研究・医療)という強い雇用エンジンを持ち、高スキル職比率の高さから平均年収(平均賃金)が上がりやすい州です。派手さよりも「堅い高所得」を生みやすい構造があり、地価・生活コスト、そして地域ごとの治安差と向き合いながら、“稼ぐ場所としての首都圏”を取り込めることが7位の理由だと言えるでしょう。

8位:バージニア州(Virginia)

バージニア州は、平均年収(平均賃金)が高い州ランキングで上位に入りやすい「首都圏の高賃金を取り込む州」です。面積は約11万km²、人口は約860万人規模。州全体は沿岸部から山岳部まで表情が多様ですが、平均賃金という観点で存在感が突出するのは、ワシントンD.C.に隣接する北バージニア(Northern Virginia/NoVA)です。アーリントン、アレクサンドリア、フェアファックス郡、ラウドン郡などに高賃金職が集まり、州平均を強く押し上げる構図ができています。

平均賃金を牽引する最大の理由は、バージニアが政府系契約(Federal Contracting)の巨大マーケットを抱えていることにあります。連邦政府そのものはD.C.に集中しますが、現実のプロジェクトは周辺州の企業が担うケースが多く、バージニアには防衛関連、セキュリティ、ITサービス、コンサルティングといった“契約経済”が厚く根付きました。特にサイバーセキュリティ、クラウド、ネットワーク、データ分析などは、要件が高度になりやすく、資格や実務経験が賃金に直結しやすい領域です。メリーランド州(7位)が「政府・研究・医療」の厚みで平均を支えるのに対し、バージニアはより実装・運用寄りのITと防衛需要が平均賃金を押し上げる色合いが強いと言えます。

北バージニアの強さを語るうえで欠かせないのが、データセンター集積です。特にラウドン郡周辺は、インターネット基盤を支えるデータセンターが集まりやすい地域として知られ、電力・通信・不動産・建設・設備運用が連動する“裏方の巨大産業”が形成されています。ソフトウェア企業の本社集積で賃金が跳ね上がるワシントン州(4位)とは違い、バージニアは政府需要×インフラ型ITの相乗効果で専門職マーケットが広がり、結果として平均賃金が高く出やすいのが特徴です。

一方で、高所得州に共通する現実として、バージニアも地価・家賃の上昇が避けて通れません。特に北バージニアは首都圏の雇用を背景に住宅需要が強く、通勤利便性の高いエリアほど住居コストが上がりやすい傾向があります。「稼げる場所=固定費も高い」という構図がはっきり出るため、住む場所の選択(都心近接か、郊外で広さを取るか)が可処分所得の体感を左右します。州内で見ると、リッチモンド周辺やバージニアビーチ方面など、北バージニアほど過熱しにくい地域もあり、州内の地域差を前提に設計するのがバージニア流です。

治安(犯罪発生率)も、州全体を一括りにするよりエリア差で捉えるのが現実的です。北バージニアは郊外型の住宅地も多く比較的落ち着いた地域が目立つ一方、都市機能が集まるエリアや夜間人口が動く場所では、軽犯罪を含めて注意点が出ます。重要なのは「住む場所」だけでなく、通勤ルートや夜の動線を含めて生活圏として見極めること。これはニューヨーク州(2位)やニュージャージー州(6位)の“都市近郊型”と似た論点です。

観光では、バージニアは「首都圏の隣」というだけでなく、歴史の厚みが強い州です。アメリカ建国史に関わる史跡や博物館が多く、ウィリアムズバーグやヨークタウン周辺は歴史好きの目的地として定番。さらに自然面では、シェナンドー国立公園やスカイライン・ドライブなど、都市圏から日帰り〜週末でアクセスしやすいアウトドアが揃います。ビジネス(政府契約)で人が集まりやすい地域である一方、「歴史×自然」で観光の受け皿も広いことが、サービス業の需要を下支えする要素にもなっています。

グルメは、北バージニアでは首都圏らしく多国籍化が進み、外食の選択肢が幅広いのが特徴です。州全体では、沿岸部のシーフードや、南部文化の影響を受けた家庭的な料理など、地域ごとに表情が変わります。また、バージニアはワイン産地としても知られ、ワイナリー巡りは観光と相性が良いジャンル。高所得の居住層・出張者・観光客が混ざることで、外食市場の価格帯や質が上がりやすい点も“平均年収が高い州”らしい側面です。

総じてバージニア州は、北バージニアを中心に政府系契約、IT、防衛関連の高賃金雇用が厚く、州全体の平均賃金を押し上げる構造を持つ州です。首都圏の仕事を取り込みつつ、データセンター集積などインフラ型ITの強みも抱える——それが8位に入るバージニアの決定的な理由と言えるでしょう。

9位:コロラド州(Colorado)

コロラド州は、山岳リゾートのイメージが強い一方で、近年はテック、航空宇宙、エネルギー、スタートアップが伸び、平均年収(平均賃金)が高い州として存在感を増しています。面積は約26.9万km²と広く、人口は約580万人規模。州の経済・雇用の中心はやはりデンバー都市圏(デンバー〜オーロラ〜ボルダー周辺)で、ここに高賃金の職種が集まりやすい構造が、州全体の平均値を押し上げています。

コロラドの強みは、「一つの産業で急騰する」というより、高付加価値産業の“組み合わせ”で賃金水準が上がりやすい点です。まず存在感が大きいのがテック。ソフトウェア、SaaS、データ分析、サイバーセキュリティなどの職種が都市圏に集まり、エンジニアだけでなく、プロダクト、セールス、カスタマーサクセス、マーケ、オペレーションといった周辺職種にも高めの給与帯が波及しやすいのが特徴です。特にボルダーはスタートアップ文化との親和性が高く、研究機関・大学の存在も含めて、知的労働マーケットが作られやすい土壌になっています。

次に、コロラドを語るうえで外せないのが航空宇宙・防衛です。上位のワシントン州(4位)が「巨大テックに集約」されやすいのに対し、コロラドは航空宇宙、衛星、関連エンジニアリングなどが賃金の底上げ要因として効きやすいタイプ。高度な工学系人材やプロジェクト型の業務が多く、専門性が報酬に直結しやすい領域です。さらに、大学・研究機関と産業が近い距離で回りやすい点も、平均賃金を押し上げる“効き方”をします。

そしてもう一つの柱がエネルギーです。コロラドは従来型のエネルギー関連の雇用を抱えつつ、近年は再生可能エネルギーやクリーンテックの文脈でも語られやすく、エンジニアリング、規制対応、プロジェクト管理、サプライチェーンなどで専門職需要が生まれやすい傾向があります。テックや航空宇宙と同様、単純な労働集約ではなく“設計・管理・分析”の比重が高い仕事が増えやすいことが、平均年収ランキングにおける強さにつながります。

平均年収が上位の州で避けて通れないのが、地価・家賃(住居コスト)の上昇です。コロラドも例外ではなく、特にデンバー周辺は人口流入と雇用の成長が重なり、住宅コストが家計に与える影響が大きくなりがちです。「稼げるエリアほど住居費も上がる」という構図は、マサチューセッツ(1位)やワシントン州(4位)と同様ですが、コロラドの場合は自然環境の魅力(アウトドア)が居住需要をさらに刺激しやすい点が特徴です。つまり、給与だけでなく「暮らしたい理由」が強く、結果として住宅需要が粘りやすい州だと言えます。

治安(犯罪発生率)は、他の上位州と同じく州全体で一括りにしにくいタイプです。デンバーのように人の流動性が高い都市部では、繁華街・イベントエリア・交通結節点で軽犯罪リスクが話題になりやすい一方、郊外の住宅地には落ち着いたエリアも多く、体感は地域で変わります。仕事の中心(オフィス)と住居、夜間の移動導線をセットで考えることが、満足度を左右しやすい州です。

観光スポットは、コロラドの“稼ぐ力”とは別軸で人を呼び込む強力な資産です。最大の武器はやはりロッキー山脈の存在で、スキーやハイキングなどアウトドアの選択肢が豊富。州内には山岳リゾートや国立公園級の自然が点在し、観光・サービス産業の需要も生まれやすくなります。さらにデンバーは都市としての回遊性も高く、スポーツ観戦やクラフト文化など「滞在型の都市観光」も組み立てやすいのが強みです。こうした観光需要が、飲食・宿泊・交通など周辺雇用の厚みを作り、都市圏の成長を下支えします。

グルメは、山岳州のイメージに反して都市部の層が厚く、特にデンバー周辺ではクラフトビール文化が強いことで知られます。アウトドア志向のライフスタイルと相性がよく、醸造所巡りは観光体験としても定番化しつつあります。加えて、多様な人材流入が続くことで外食のジャンルも広がりやすく、「高賃金の雇用が生む消費市場」が食の選択肢を厚くしていくのがコロラドらしさです。

総じてコロラド州は、デンバー都市圏を中心に、テック・航空宇宙・エネルギー・スタートアップといった高付加価値領域が重なり合い、平均年収(平均賃金)が高く出やすい州です。自然環境の魅力が居住需要を強め、地価・家賃の上昇という課題も抱えますが、それでも「仕事の成長性」と「暮らしの質」が同時に語られやすい点が、9位に入る説得力になっています。

10位:イリノイ州(Illinois)

イリノイ州は、中西部に位置しながら平均年収(平均賃金)が高い州としてTOP10入りする、“シカゴ一強で州平均を押し上げる”タイプの代表格です。面積は約14.9万km²、人口は約1,250万人規模。州全体は農業地帯から工業都市、大学町まで幅広い顔を持ちますが、平均賃金という指標で存在感が突出するのは、やはりシカゴ都市圏です。金融、コンサル、本社機能、医療、物流といった高付加価値の雇用が厚く、統計上の“平均”を上方向に引っ張りやすい構造があります。

イリノイ州の強みを端的に言うと、シカゴが「金融×企業オフィス×交通のハブ」を同時に成立させている点にあります。金融では、投資や資産運用に加えて、先物・デリバティブなどのマーケット文化が根付き、トレーディング、リスク管理、クオンツ、データ分析といった専門職が育ちやすい土壌があります。ここにコンサルティング法律・会計などのプロフェッショナルサービスが重なり、同じ業界でも単価の高いポジションが生まれやすいのがシカゴ型。ニューヨーク州(2位)が“世界金融の中心”で平均を押し上げるのに対し、イリノイは中西部最大級の経済中枢として、広域のビジネス需要を取り込むことで賃金水準を高めます。

さらに見逃せないのが物流・交通です。五大湖圏に近く鉄道・高速道路網が集中し、空の玄関口としてもオヘア国際空港(O’Hare)を抱えるシカゴは、全米でも屈指の“動脈”を持つ都市。輸送・倉庫といった現場系の雇用だけでなく、サプライチェーン設計、需要予測、調達、オペレーション改善などの管理・分析系の仕事が増えやすく、企業側も拠点を置く合理性が高いのが特徴です。平均賃金の観点では、こうしたホワイトカラー×実体経済の噛み合わせが、州全体の数字を底上げする重要な要素になります。

産業のもう一つの柱が医療・教育です。大都市圏には大規模病院や研究機関、大学が集まりやすく、医師・看護系だけでなく、病院経営、医療IT、研究支援、臨床試験関連など専門職の雇用が厚くなります。加えてイリノイは、シカゴ周辺を中心に食品・化学・機械などの製造業も一定の存在感があり、研究開発や品質保証、エンジニアリング領域で賃金が上がりやすいポジションを生みやすい州でもあります。「金融だけ」「テックだけ」ではなく、都市の総合力で高賃金職を積み上げていくのがイリノイらしさです。

生活コスト面では、上位常連の沿岸部(NY、CA、MA)ほどの過熱一色ではない一方、シカゴ中心部の地価・家賃は当然高めで、人気エリアほど固定費が上がりやすい現実があります。つまりイリノイは「高賃金の機会にアクセスしつつ、住居コストとのバランスを取りやすい選択肢も残る」という中西部ならではの性格を持ちます。通勤利便性を重視して都市部を選ぶか、郊外で広さや家賃を取りにいくかで、可処分所得の体感は大きく変わるでしょう。

治安(犯罪発生率)については、イリノイ州はエリア差が大きいことで語られやすい州です。州全体が一様に危険というより、シカゴのような大都市では地区ごとの差が出やすく、観光・繁華街・交通結節点に人が集まることで軽犯罪リスクも上がりやすい“都市型”の側面があります。実際に暮らす場合は、家賃や通勤時間だけでなく、生活動線(夜間移動・駅周辺・繁華街の利用頻度)まで含めて検討することが満足度に直結します。

観光スポットは、シカゴの都市力が前面に出ます。たとえばミレニアム・パーク(クラウド・ゲート/通称The Bean)、摩天楼の展望体験、建築ツアー、湖畔(ミシガン湖)沿いの景観など、“大都市観光”の完成度が高いのが魅力。ビジネス出張・コンベンション需要も厚く、観光とビジネスが同時に回ることで、飲食・サービス産業のレイヤーも厚くなりやすいのがイリノイの強みです。

グルメでは、シカゴ名物として語られやすいディープディッシュ・ピザや、肉料理・ステーキ文化が定番。加えて大都市らしく多文化が混ざり合い、価格帯もカジュアルから高級まで幅広いのが特徴です。金融・コンサル・医療など高賃金職が集まる都市ほど外食の市場が厚くなり、結果として「食の選択肢の多さ」が暮らしやすさにもつながります。

総じてイリノイ州は、シカゴ都市圏の金融・コンサル・本社機能、物流ハブとしての強さ、医療・教育の専門職が重なり、平均年収(平均賃金)が高水準になりやすい州です。沿岸部ほどの“超高コスト”一辺倒ではない一方、都市型の地価・治安の論点は避けられない――そのバランス感こそが、10位にふさわしいイリノイのリアルと言えるでしょう。

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